Granny’s
世界中のグラニーから学ぶあれこれ
Finland

内緒の森と木のアート

私が前回フィンランドを訪れたのは2011年の冬、2月のことでした。オーロラをめがけて一番寒い時期を選んだ

ので北極圏はではマイナス27度。首都ヘルシンキはそこまでではなかったかもしれませんが、海は凍っていてその上

を犬の散歩をしているおじさんが歩いていたのをとても覚えています。そんな時期に来たのにうそでしょ?

とよく言われますがそれまで海外で一度も感じたことのない「ここなら日本じゃなくても住んでみたい!」と

思えた場所、それほど自然体でいれて魅力的だった場所、それがフィンランドでした。

だからと言って実際に住んでみたか、というと住んでみたわけではないのですが以来ずっと「夏のフィンランド」は

わたしの目的地の一つであり続けたので今回は勝手に感慨深い、本当に心の底から再訪の喜びを噛みしめられた、

そんな滞在でした。そして北極圏でもなく、ヘルシンキでもないところも見てみたいと思っていた矢先に

フィンランドで2番目に古いとされているポルヴォ―という町からグラニー情報を頂き意気揚々とヘルシンキを経ちました。

 

いまが一番忙しくて、いまが一番幸せ

ポルヴォーの街からさらに車で移動し、アスコラという地域に。

ここにはアスコラ手工芸会という団体があり迎えて下さったBirgittaさんはそのメンバーの一員でいらっしゃいます。

主に木の枝を使ったリースやオブジェなどを作っておられ、それらを地域の催しで販売したり地域のスクールで教えて

いらっしゃったりされるんだそう。ちょうど訪れたときもアスコラ120周年のお祭り用に作品を大量に制作された

という直後でした。おうちの敷地内、お部屋の中にもたくさんの作品が所狭しと並べられなんとも素敵な世界観。

美術学校のご出身なのかと伺ったところ、なんとBirgittaさんご自身もカルチャースクールのようなところで

たった1か月習っただけなんだとか!それでいてこの発想力と作品のクオリティー。作品はリースだけに留まらず

これまた木の枝でできた大きな鳥のオブジェなど枝を曲げて針金で作るオリジナリティー溢れる作品の数々は、

アートでありながらも生活にしっくりと馴染んでいるように見えました。

Birgittaさんによると秘書としてお勤めされていたときよりも退職後の今の方が忙しくて、そして幸せなんだそう。

また、木の枝ではない作品が気になり伺うと一部の針金を使ったものや切り株でできたものは旦那様の作品なんだと

教えて下さいました。

グラニーへの質問のなかで「旦那様との出会いは?」というものは恒例なりつつあるものですが、今回も同じ質問を

ぶつけてみることに。年下の旦那様はビルギッタさんが通うお店の店員さんだったそうで

「いつもずっと私のこと見てるなって思ってたの」とBirgittaさん。グラニーたちがこの手のお話をしてくださるとき

の「女子感」が、わたしはたまらなく好きなのです。長身で強そうで物静かな旦那様ですが小さな赤ちゃんや猫に

対するまなざしがとても暖かく、お二人揃ってものづくりのセンスに長けた、すてきなご夫婦でした。

木のアートに限らず、フィンランドの人々の生活は森と深く密接しているように感じます。

「森にベリーを摘みにいこう」なんて会話は、絵本の中だけだと思っていたわたしは約一週間の滞在でこんな会話

をよく耳にしベリー摘みやきのこ狩りに自身も実際に森に入ってみたりしてこれが日常であることを実感しました。

Birgittaさんのおうちでもご自身が摘んでこられたというブルーベリーを使用したおいしいムスティッカピーラッカ

(ブルーベリーのケーキ)を頂いたり、これまた森でとってこられたという旬のカンタレッリ(あんず茸)もお土産

に頂き、オムレツにして食べたり。また一つ二つとフィンランドの暮らしやおいしいものを発見できました。

ちなみにフィンランドの人には人には教えない「秘密の森」があるんだとか。豊作のときは教えてもいいけどそうでは

ないときは黙っておくそうです。そんなおちゃめなお話もBirgittaさんから伺えて夏なのになんだか冬の暖炉のある

部屋の中のようなほっと温まるそんな時間を過ごさせて頂きました。

わたしもいつか自分だけの「秘密の森」を見つけたらムスティッカピーラッカと木の枝アートに挑戦したいです!

Todays Granny’s 今日のグラニー

Birgitta Honkanenさん

ご出身は首都のヘルシンキでありながら、カントリーサイドを好んで元々サマーコテージとして使っておられた
現在のおうちに移住。ご退職までの最後の15年間は車で1時間以上かけて通勤されていたそうです。
Birgittaさんにフィンランドの好きなところを伺ったところ多くの人が暗くて寒いというフィンランドの冬
が一番いいんだとお話ししてくだったのが印象的。スキーが大好きな北欧の優しいグラニーでした。