レーゲンスブルクのたのしい夜
話はドイツに少し戻りレーゲンスブルク。先週のある晩こちらに佇む一軒の立派なおうちにお招きいただきました。
素敵な白髪にぴったりの真っ赤なドレス、とびきりの笑顔とハグで迎えて下さったのはHelga Seitzさん。
さすがヨーロッパのgrannny。といった感じの華やかなオーラが印象的。ドイツを訪ねた最初の友人の友人、
さらにはその方のボーイフレンドさんまでつなげていただき、彼のおばあちゃんであるHelgaさんに
お会いできることになったのです。

おうちをぐるりと案内して頂いたあと、これまた立派なお庭で採れた野菜を使ったおいしいお料理
に舌鼓を打ちながらおしゃべり。その間も働き者でとっても親切なおばあちゃまは
「飲み物は足りてる?」「あれを見せてあげるわね!」と立ったり座ったり。
前半のお食事は室内で、後半のお食事はお庭で、デザートはまたソファーにて・・・
今の時期のヨーロッパは日が長く遅くまで明るいので外でのお食事も最高に気持ちがよいものです。
場所を変え話題を変え夏のはじまりを感じながらたのしい夜を過ごさせて頂いたのでした。
ひと段落して、次に見せて下さったのは棚にずらりと並んだ手作りジャムの数々!
「コレクション」と呼ぶにふさわしいそれらはブルーベリー、アプリコットなど王道の果物のシンプル
なジャムだけではなくいくつかの素材を組み合わせたものまでバラエティーに富んだ品ぞろえ。
おばあちゃんは脚立にのぼって奥のものまで説明してくれます。
手作りジャムのコレクション!


数あるコレクションの中でも気になるものを発見。
ラベルには「ヨハネスベーレン+ココナッツミルク+オレンジ+ラム」と書いてあります。
なんてクリエイティブなジャム!斬新かつおいしそうな組み合わせ!このラベルだけでバケットが
食べれそう!どうしたらこんな組み合わせを思いつくのか尋ねたところ、
「インターネットからレシピをとってくるのよ」さらりと一言。普通のジャムづくりには少し飽きて
しまったといったご様子。さらにわたしが感動したポイントは、そのジャムひとつひとつに丁寧に
貼られた中身の説明のラベル。こちらもなんとパソコンを使ったご自身によるものなんだとか。
どれもこれも美味しそう!!と大興奮のわたしに、「日本に送ってあげようか?」とまで言って
下さる優しいおばあちゃん。さすがに郵送は遠慮しておきながらもちゃっかり小さい瓶のものを
お土産にまで頂いてしまいました!
しっかり者のおばあちゃんがてきぱき動き色々とお話してくれる横で説明を付け加えたり冗談を言う
チャーミングなおじいちゃん。おじいちゃんのひとめ惚れで早くにご結婚され、ご一緒になられてから
64年の月日がたったそうです。ちょうどおばあちゃんが今の私くらいの年頃に、おじいちゃんが
歯科医院を開業され二人三脚で運営、たくさんの人が訪れ大忙しだったと語るお二人。
そんな忙しい中、またリタイアされてからもお二人で船旅をされたりと仲睦まじいご様子。
ご旅行のアルバムには写真だけでなくパンフレットやチケット、当時拾ったであろう葉っぱや
植物までもがちゃん保存されており思い出がたくさん詰まった一冊も見せて下さいました。
そんな素敵なカップルのお姿に憧れながら、頂いたお土産のジャムをバックにドイツを後にしたのでした。
