Granny’s
世界中のグラニーから学ぶあれこれ
Germany

勝子さんのお庭

ドイツの南、STADBERGAINに住む勝子Schmid(シュミッド)さんは、わたしがこの旅でお会いする

のを一番楽しみにしていた方です。38年前に旦那様のフランツさんとご結婚をされて以来お二人の

息子さんにも恵まれドイツでの暮らしを続けてこられた勝子さんは刺繍、編み物、和裁、折り紙、

お茶、お習字、お料理、ガーデニング、、なんでもできるまさにスーパーウーマン。

歯科衛生士としてお仕事をされていた時期や、青少年活動でご活躍だった輝かしい経歴、

旦那様との運命の出会い、など語るべく事柄をあげたらきりがないほど濃い人生を送られてきた

勝子さんと過ごさせて頂いた数日間は、わたしにとってきっとこの先ずっと忘れられないものとなりました。

伺ったたくさんのお話もさることながら、勝子さんのおうちを訪ねて何より感銘を受けたのはその

お庭でした。玄関を入るとすぐに見えてくるのはなんと灯篭。しかもフランツさんのお父様の手作りの

焼き物なんだとか!勝子さんのお人柄がどれだけドイツのご家族に受け入れられて迎え入れられたか

その灯篭一つとってもよくわかるようで、他人事ながら胸が熱くなりました。そのほかにもお父様の

作品がちりばめられた表のお庭には小さな池があったり、またまたお父様が幼少のフランツさんの為に

作った小さなプールがあったり、フランツさんご自慢の噴水があったりとご一家の思い出とこだわりを

たくさん垣間見ることができます。

わたしの庭はわたしが一番好きな庭

奥へ進むと見えてくるのはガラスハウス(温室)と畑。こちらのお庭ではトマトやきゅうり、大根に

かぼちゃにアスパラガス。ほかにもまだまだたくさんの種類の野菜と果物を栽培しておられ、

ご自分のお庭でできた食べ物が食卓に並びます。一つ一つ丁寧に説明を伺いながら頂いた

ヒムベーレン(きいちご)は自然の甘さでみずみずしい!

「庭作業の途中に食べると水分補給にもなっていいのよ」と勝子さん。

ヨハネスベーレンというすぐりの実は煮てジャムに。勝子さんお手製のジャムを使ってフランツさんが

朝から作って下さったケーキのおいしいこと!久々に「ほっぺたがおちる~」という表現を使いたく

なる、そんな甘酸っぱくて最高のお味でした。

ドイツには「庭の会」なるものがあるそうで、お庭のコンペティションもあるんだとか。

自分の家だけでなく他の家の人が見ても楽しめるお庭というのが価値があるそうですが、

勝子さんはその順位に関係なく言います。

「わたしの庭はわたしが一番好きな庭なんだ」うーん。名言。

「人は生きたように死ぬ」―勝子さんのご友人の言葉だそうです。

どう生きてきたかが死ぬときにもあらわれる、というようなお話で勝子さんご自身は

「誠実に生きてきた」とおっしゃいます。その誠実さはお庭をみたらわかるような気がしました。

お庭で採れたものが食卓に並ぶ暮らしを経験させて頂いたことで日本の食料自給率や自分の生活を

見直すきっかけとなりました。もちろん全て自分(の国)でまかないきれないこともあると思いますが、

自給自足ということや食料のことに限らず自分の生活に関わること、身の回りのものがどこから

どのようなルーツで作られて自分の中に取り入れられるのかということをもっとちゃんと知るべきだ

ということを勝子さんのお庭から学んだ気がします。

Todays Granny’s 今日のグラニー

勝子Schmidさん

1944年福島県にお生まれになった勝子さん。幼少のころは配給で配られた貴重なお砂糖をお醤油と一緒にトマトかけて食べるのが最高の贅沢だったそう。ドイツへ移住後は精力的に地域の活動にも参加され、さまざまな行事に引っ張りだこのご様子を伺うととても70代とは思えないエネルギーを感じます。ドイツで暮らすスーパーなでしこgranny。